ボサノバって好き?
ボサノバ?
プロレスの必殺技でしょ?
はぁ?
それはボディスラム!
えっと、1文字しか一致してませんが...
(´ε`;)ウーン…違いすぎ
ところであなたはボサノバを
知ってますか?
えっ?知らない...?
知ってるけど興味ない?
僕が言うのもなんですが
なんともったいない!
それではソムリエの僕が、
んっ?
ソムリエは関係なくない?
(シカト)
ボサノバとは、いったい何なのか?
ボサノバと深く関わった
スタンゲッツとは何者なのか?
ボサノバの魅力は何なのか?
そして
小説家、村上春樹との関係とは?
あなたにこっそりと教えますね...
・ジャズマニア歴30年
(初めてのバイトは都内某ジャズ喫茶)
・村上春樹大好きハルキスト
※本ページはプロモーションが含まれています。
ボサノバとスタンゲッツ!
勘違いから始まった歴史
最初にお伝えしときます。
ボサノバを創ったのはスタンゲッツではありません!
って言うか
スタンゲッツって誰?
知らない...ですか?
ちょっとショック...
分かりました!
ボサノバって何?
を知るためには、必ず
スタンゲッツって誰?
を知る必要があるので、順に解説していきます!
スタンゲッツって何者?
ところでみなさん。
ジャズはお好きですか?
興味ないし…
ははっ…興味なし!ですか?
「聞いてみたいけど、難しそう」
「マイルス・デイヴィスなら知ってる!」
という人が多いのでしょうか?
まあ、そうですよね!
では、スタンゲッツは知ってますか?
だから誰だよ…
「誰かの一発ギャグ?」
「フランス語かな?」
…( ̄▽ ̄)…
ほら!
誰も知らないじゃん...
まあまあ、ちょっと待ってください。
知らなくても当たり前です。
ジャズに興味がなければ
普通に知らないですよ!
でも、あなたは今日スタンゲッツを
初めて知ることになります。
もう逃げることは出来ません^_^
スタンゲッツはジャズメン
スタンゲッツはジャズの
テナーサックス奏者です!
まずは、どんな人なのか?
を知ってもらう為、
僕が18歳の時に初めて買って、
その後、ジャズにどハマる
きっかけとなったアルバムを紹介します。
ジャケット画像は、今から70年前!
1952年に撮影されています。
演奏も、同じ年の録音です。

スタン・ゲッツ・プレイズ
このジャケットを見て、
70年の時間の経過を
感じるひとは、まずいないですよね!
スタイリッシュで都会的で
とってもクールです!
1952年当時、25歳だったこの人こそ
数々の伝説的名演を残し
テナーサックスの神と称された人。
そしてボサノバ
と言う音楽ジャンルを世界中に知らしめた人。
伝説のジャズメン、
スタンゲッツです!
彼の演奏がどうのこうのは割愛。
語り尽くされてますから…
うんちくよりも、まずは聴いてください!
※スタン・ゲッツは後半から登場します
表現する言葉がないですね...
美しい・・・としか。
共演者は
ジョン・コルトレーン。
『ジャズの帝王』
マイルス・デイビスに
その才能を認められた人。
のちにサックスの天上人になる人です!
ところで、
さきほどのスタン・ゲッツの
ジャケットを見て、
何かを感じてしまったあなた!
ジョン・コルトレーンとの共演を聴いて
これは!と思っちゃったそこのあなた!
あなたは既に惚れてます。
確実にスタン・ゲッツにハマるでしょう!
もうどうやっても逃げられませんので。
僕や村上春樹さんがそうだったように…
※スタンゲッツのサックスは、1度聴いたら虜。そして、スタンゲッツとワインって、とても相性がいいんですよ!詳しくは、ジャズとワインのマリアージュ!最高のカップルをソムリエが7選!をご参考に!
スタンゲッツの魅力とは
スタンゲッツは、その生涯を通じて
麻薬、酒、女性に溺れていました。
何それ! ダメ人間だったの?
はい。そうかも知れません...
でも、どんなにクスリで
ラリっていても、
ひとたびステージに上がると
スタン・ゲッツに
神が降りてくるんです。
即興演奏の神が!
大切なものを、めでるように
絶え間なく湧き出るメロディ...
美しくてやさしい音色。
彼のインプロビゼーションは、
(即興演奏)
その独創性と比類なき美しさから、
『ザ・サウンド』と称されています。
クスリでラリっても
アル中でへべれけでも
女性をたくさんはべらかしても
その才能を奪うことだけは
何物にもできませんでした!
たった1音の手がかりさえあれば
どのような状況であっても
美しい音の繋がりを創り出せる。
そして二度と同じ演奏はしない。
それこそが、即興演奏の神
スタンゲッツの魅力です!
芸術家として、表現者として、
スタン・ゲッツが世界中の無数の人々を
深く深く魅了し、心の奥底を
わしづかみにしたことは
まぎれもない事実です。
『ザ・サウンド』は
どれほどの時間が経とうと
永遠にあなたを魅了し続けるでしょう!
村上春樹の心を虜にした
スタンゲッツに心を奪われた人のなかに
作家:村上春樹さんがいます!
村上春樹さんが、みずから熱望して
スタンゲッツの伝記的な本の
日本語訳をしたのが、下記の本です。

スタン・ゲッツ :音楽を生きる
マジ? 村上春樹って、あのノーベル賞候補の?
はい、あの村上春樹です。
本の詳細は「スタンゲッツ」「村上春樹」
で検索すれば関連記事がヒットしますので
割愛します。
村上春樹さんはスタン・ゲッツを
はじめて聴いたその瞬間から
愛さずにはいられなかった!
と語られています。
村上春樹さんの珠玉の小説たちにも
スタンゲッツの奏でる、
テナーサックスの音色が
実は、たびたび登場してます。
マジ?
という方々は、もう一度、
全作品を読み返してみてください!

ノルウェイの森 (講談社文庫)
ここ!という場面で登場し、
小説に
『音と色』を創り出してますから。
ボサノバとスタンゲッツ
前置きが長くなりましたが
ボサノバとスタンゲッツの関係
に話を戻します。
スタンゲッツは
14歳の時から、サックスを吹いていました。
天賦の才能は、数々の名演と
新しい『ジャンル』を創り出します。
例えば
・クールジャズ
・ウェストコーストジャズ
・ボサノバ ?
特筆すべきはボサノバです!
ただし!
実は、はじめてボサノバを
つくったのは、スタン・ゲッツ!
ではありません。
おいおい~
パクったってこと?
ちがいます!
正確にいうと
まわりが勝手に勘違いした
だけです。
ボサノバを最初に作った人は
作曲家のアントニオ・カルロス・ジョビン
ギタリストで歌手のジョアン・ジルベルト
の2人だと言われています。
詳細は下記をご覧ください。
ボサノヴァの誕生には、ジョアンが幾日もバスルームに閉じこもってギターを鳴らす試行錯誤の末、それまでにないスタイルのギター奏法を編み出すことに成功したという逸話が残っているが、その際、変奏的なジャズや抑制された曲調のサンバであるサンバ・カンサゥン(1950年前後に発展した)、バイーア州周辺で発展したバチーダというギター奏法の影響は無視できない。彼を中心とするミュージシャンらの間で、1952年から1957年頃、ボサ・ノヴァの原型が形作られ、発展したものと見られている。
なんでスタン・ゲッツが創ったって 勘違いされたの?
はい。
『イパネマの娘』
と言う曲が、すべての原因です!
スタン・ゲッツは
1963年に『ゲッツ/ジルベルト』
というアルバムを発売しました。

ゲッツ/ジルベルト
そのなかの1曲が『イパネマの娘』です。
共演者は、ボサノバを創った、
歌手でギタリストのジョアン・ジルベルト。
とジョアンの奥様、
アストラッド・ジルベルト。
決して、お上手とは言えない
歌唱力のアストラッド・ジルベルトの
無味乾燥な歌声。
そしてアストラッドの
抑揚のない歌声のバックで、
(悪いとは言ってません)
高らかに謳う
スタン・ゲッツの珠玉のメロディ!
これがすごいことになったんです!
『イパネマの娘』は、
ビルボード誌のチャートを駆け上がり
全米で爆発的なヒットを記録!
ラジオではジャズを流さない番組でも
流さざるを得ないくらい
売れに売れました!
さすがにこれだけ全米中で売れてしまうと
ボサノバ=イパネマの娘
とアメリカのみなさんが
思ってしまうのは、自然なことですね?
そもそもアメリカ合衆国には
存在しない音楽だったわけですから。
アメリカのみなさんは口々に言いました。
「ボサノバは、やっぱりゲッツだよね~」
「ゲッツとジルベルトって最高よ!」
「スタン・ゲッツこそボサノバよ!」
ということで『ボサノバ』は
スタン・ゲッツが創った!
ことになったのです...
聴いていただくと分かるんですが
スタンゲッツのサックスの
存在感が凄すぎて
ジルベルトって誰だっけ?
って思っちゃうんです!
そのぐらい
凄い即興演奏なんです!
ということで、最初にお伝えした通り。
ボサノバを創ったのはスタンゲッツではありません!
はじめて創ったのは、たしかに別の人です。
でも間違いないことがひとつあります。
『ボサノバ』という新しい音楽ジャンル
を全世界に知らしめた人。
それは間違いなく
スタン・ゲッツです!
最後に
僕は村上春樹さんの小説に出会う前に
スタン・ゲッツのサックスに出会いました。
ボサノバに出会ったのも
村上春樹さんの小説に出会う前でした。
もし、スタン・ゲッツや
ボサノバを知らなかったら
村上春樹さんの小説に出会うことも
なかったかも知れませんね...
村上春樹さんの小説たちから
にじみ出てくる『なにか』は、
いつも僕の心を大きく揺さぶります。
そう、スタン・ゲッツの
テナーサックスのように...
最後に『イパネマの娘』を聴いてみてください!